■ 惑星ティターロスとダイダロス人

銀の勢力圏にあるターミナル・プラネット。域内スターウェーの主要ルートが交錯する基幹ターミナルの1つ。

静止軌道上に銀河でも有数の宇宙港を持ち、アルゴノートのような巨大船にもドックを提供できる。惑星表面には高度な都市文明が発達しており、その繁栄ぶりをうかがわせる。

居住するダイダロス人は文明の成長期に銀の種族によって見出され、その直接の薫陶によって外宇宙進出を果たす。

基本的に理知的・平和的な彼らは知的生命体としての偉大な先達として銀の種族による指導を素直に受け入れ、彼らと良好な関係を保ってきた。

一方、銀の種族の影響下にありつつもダイダロス人は自主独立の意識が強く、それゆえ”永世中立”を宣言している。これに干渉されなかった事をもって銀の種族の許しを得たというのがティターロス行政府の見解だが、下位文明に一切の権利を認めていない銀の種族にすれば、そもそもダイダロス人に独自の立場などあろうはずもなく”中立宣言”も意味を成さないから相手にしなかっただけのこと。

このように宇宙の主催者たろうとする銀の種族とは、お互いの立場に対する認識が大きく隔たっており、鉄と銀の紛争が激化する中でその事が表面化してきている。

それが決定的となるのがアルゴノート寄港に端を発するノドス事件であり、現総督は宗主と決別し、人類と手を結ぶ道を選ぶ。