■ アズ・アゾート艦隊
衛星要塞を中核とする大規模な宇宙艦隊。
随伴艦船は数千に及ぶ。アズ・アゾートとは”至高の力”を意味する。要となる衛星要塞群は、いずれもワープシステムを有する完全な自航能力を備えており、それ自身、艦隊の一部として動く。その点、自力航行が限定的で、あくまで軌道上での運用が前提の一般的な機動衛星(例:ティターロスのイカロス)とは大きく異なる。アズ・アゾートの衛星要塞は、青銅の戦力を集中的かつ自在に投入する銀の種族に対し、(少なくともアリ塚程度なら圧倒できる)強力な火力を機動的に運用する目的で建造された。
衛星要塞には攻撃型、防御型、母艦型の3種が存在し、これらを協調させる事により人類軍では最も強力な部隊となることが期待された。事実、青銅の種族相手なら大抵の場合互角以上の力を実証して見せた。当然、この艦隊は人類反撃の切り札と思われたが、衛星要塞の建造には莫大な資源を要し、量産体制を整えられず、また運用にあたっては桁外れの消費エネルギーがネックとなり、同様の艦隊を多数そろえ、一気に反攻に出ると言う目論みは早々に頓挫してしまう。また、これら衛星要塞といえど、物質的攻撃の無効な銀の種族に対して、はかばかしい戦果は上げられなかった。なお、これら衛星要塞は、事実上、超大型の戦闘艦だが、この分類は、もともと一般的な迎撃的要塞として想定されたものが計画の大幅な変更で全面的な改装を施された経緯による。よって記録上は今でも公式に”要塞”とされている。
きわめて小規模だが、スターウェーのような引力を発生し、艦隊運動を支援する。ディアネイラはこの衛星要塞のスターウェーを感知してワープ航法の方向を示した。