インタビュー CASE:加藤鈴菜

学べる環境があること。「作品を完成させる」明確な目標があること。

名前:加藤 鈴菜
所属:制作3部
入社年:2022年
役職:制作進行

※このインタビューは2024年12月時点の内容となっています。

質問1)学生時代はどんなことをしていましたか?

アニメの専門学校で、演出、作画、撮影、美術、仕上げ、制作進行など、アニメを作る上での一通りのセクションについて、2年間かけて総合的に教わっていました。あとは、アミューズメントポーカーのディーラーのバイトをしていたので、ポーカーをよくやっていました(笑)。

質問2)Production I.Gへ入社を決めた理由は?

会社に興味を持ったきっかけは、私が今所属している制作3部の磯部真彩プロデューサーが、専門学校の先輩だったからです。興味が湧いたタイミングで、ちょうど制作進行のインターンの募集があったので参加してみたら、会社の雰囲気がすごくよかったんです。上の人たちが物事を客観的に、フラットに見ていて、感情ベースではなく物事を判断する。なので無謀なスケジュールが組まれないから、下の人たちが安心して、楽しく仕事ができる。そんな会社の空気に惹かれて、入社を決めました。あとは、職場が三鷹で、会社周辺の街の雰囲気がよかったことも、理由の一つです。

質問3)Production I.Gはひとことで言うとどんな会社でしょうか?またその理由は?

ひと言でいうと、「学(まなび)」だと思います。社員教育に力を入れてくれており、本人にやりたいことと、やる気さえあれば、しっかりとそのためのスキルを学ぶことができる環境があります。自発的に学ぶ姿勢があればあるほど、今後の自分のキャリアの選択肢を広げやすい会社だと感じています。

質問4)今はどんなお仕事をされていますか? 作品名と作品の中での業務担当をお教えください。

情報解禁前の作品の制作進行をしています。制作進行の仕事は、自分に任されている話数を無事に納品することです。どれだけ映像のクオリティを上げられるかは、制作進行の腕にかかっているので、大変ですがやりがいがありますね。

質問5)休日の過ごし方を教えてください。

正直なことをいえば、基本は体を休めることに徹しています……(笑)。少し余裕があるときは、家族や友達と遊ぶことが多いです。たまに会社の同僚とも遊びますね。遊ぶときはカフェに行ったり、ゲームをすることが多いです。ゲームは、もともと「ポケットモンスター」シリーズが好きで、最近それに「ファイナルファンタジー」シリーズが加わりました。きっかけは「VII」のリメイクです。あとは映画も観ます。映画を観ることは「画を見る」「構図を意識する」という意味で、アニメを作る上ですごく勉強になります。たまにグランピングをして、都会の喧騒から離れることもあります。社会人になってから自然が好きになりました。

質問6)入社してから今までで一番印象に残っている仕事は? その理由は?

『君に届け 3RD SEASON』の第4話Bパートです。『君届』は入社して最初に制作進行として関わった作品で、第4話(B)は2本目の受け持ち話数でした。その前に担当した第1話(B)と比べて、少し慣れてきたこともあり、楽しかった記憶があります。どうしても仕事では苦労したことの方が印象に残ってしまいがちなのですが(笑)、そういうお話は他のところで目にされる機会も多いでしょうから、明るい印象のことをお話しすると、やはり作画さんのカットの上がりをいただいたときは、最高にうれしいです。私がもともと、専門学校で作画を少し学んだことがあるのもあって、特にすごさが伝わってくるというか。さらにいうと、自分で「このシーンは〇〇さんにお願いしたい!」と思ったところを、実際にそのアニメーターさんにご担当いただいて、上がりを拝見する瞬間は、何度経験してもたまらないです。原画さんに限らず、動画、仕上げ、美術、撮影……様々なセクションの方々から上がりをいただいて、どんどんアニメが完成していくときの喜びは、感動ものです。こんなにも一個一個のセクションの仕事をじっくりと見られるセクションって、おそらく制作進行だけですよね。たまらないやりがいだと思っています。

Ⓒ椎名軽穂/集英社・Production I.G 

質問7)今の自分の役職を目指すなら、どんな資格や経験を有しているといいと思いますか?

特別な資格は必要ないです。あえていうなら、車の免許ですね。制作進行が車を運転して素材を回収する機会は昔と比べると減りましたが、それでも必要なときはまだありますから。いざというときのために、あると助かります。あとは、PCの基本的な操作……オフィスソフトをちょっと触れたりすると便利ですが、それもそこまで重要ではないと思います。ファイルを開けるくらいでよくて、難しい操作ができる必要はないですから。

経験は……ひとつのことにこだわらず、いろいろな経験をしてみるといいと思います。沢山の人と仕事をするので、自分の様々な経験が思わぬ方向で役に立ち、コミュニケーションを円滑に進めてくれる可能性があります。バイトをするなら、接客業がかなり役に立つので、おすすめです。

質問8)自分が面接官なら、どんなポイントを見ますか?

「自分がなりたいもののビジョンを、ある程度持てているか」です。それがあるとどんな困難があったときでも、「自分は将来的にこうなりたいのだから、このように対処すべきだろう」みたいに、長期的かつ客観的な視点を持って判断することが出来ますからね。また、一つ一つ出来ることが増えていく自身のステップアップを感じることがモチベーションに繋がり、意欲的に動いてくれる人材なのではと思います。

ちなみに、アニメ好きかどうかは、私の感覚だとそこまで大事ではない気がします。

質問9)現在就活をしている方へメッセージをお願いします。

みなさんが今「やりたいな」と思っていることって、きっと直感的に決めたところがあると思うんですけど、その直感は間違ってないはずです。自信を持って、自分がやりたいことを堂々と突き進んで、やっていってもらえたらいいのではないかなと思います。そのうえで、会社と自分の相性も合う・合わないはありますから、いろいろな会社のことを研究して、就職活動をがんばってもらえたらなと思います。

私が感じていることでいえば……アニメ作りは「作品を完成させる」という明確な目標のもと、沢山の人が同じ方向を向いて動いています。こんなにも目標が明確かつやりがいのある仕事は他にないと思います。やりがいを求めている方は、ぜひ一緒にいい作品を作りましょう! 待ってます!