インタビュー CASE:野上麻衣子

絵を描くことを一緒に楽しみましょう。会える日を楽しみにしています。

(2020年インタビュー時)

野上麻衣子(のがみ まいこ)。東映アニメーション研究所卒。アニメーター・動画検査チーフ。

I.Gでは、どのような仕事をされていますか?

劇場作品『鹿の王』で動画検査の業務に関わっています。

動画検査とは、上がってきた動画をチェックして修正する仕事です。デジタル化が進みペイントされたデータを補正するなど、出来ることが増えてきました。他に動画管理など事務的な業務もしています。動画さんが快適に仕事に取り組めるように動けていれば嬉しいです。

動画検査の仕事のやりがいや、難しさを教えてください。

作品全カットに関われることです。作画の最後の砦、というと大げさですが、動画の作った絵や線は、画面にそのまま出る作画最後の工程なので、原画さんや作監さんが作り上げた絵のイメージを崩さずにどう画面に表現するかを考える事に、やりがいと難しさと楽しさを感じます。

仕事において大事になさっていることを教えてください。

監督さんや作監さんの求めることを実現することです。自分の中のこだわりを貫き、時間がかかってもやれることは全部やる。とはいえチームプレイなので、自己主張しすぎず、あきらめも肝心。と、バランスを大切にしています。

作画職としては、どのような人にI.Gに参加して欲しいですか?

絵を描くのが好きで、アニメーションを一緒に作りたい人です。

I.Gでの育成方針と、どのようにステップアップしていけるのかを教えてください。

いちアニメーターの私には教育方針を語るのはおこがましいので、I.Gで働く者として。動画からすべては始まりますが、原画、作監、動検、演出・・・やりたいものがあれば挑戦してください。やってみて自分に向いている業種や作品、働きたい場所を見つけていけばいいと思います。

動検をやってみたいと希望があれば、3年程動画として経験を積み、能力が認められれば動検として業務ができます。

就職活動をされている人に、最後にメッセージをください。

今年は新型コロナウイルスにより、いつもの年とは違い就職活動も戸惑うことが多いでしょう。

しかしアニメーター志望に限って言えば、Stay Homeはチャンスです!絵を描く時間が増えるので、ポートフォリオを充実させるのも良いかと思います。 現役アニメーターたちも自宅作業が快適になっています。絵を描くことを一緒に楽しみましょう。

会える日を楽しみにしています。