奇妙な夢だった。真っ白な砂の大地。空には漆黒の宇宙空間と、巨大な地球の姿。突然ナオのまわりを風が吹くと、無数の星々がまるで長時間写真の星々のように長い尾を引きながら地球に移動を始める……。その光景に見入っていたナオは、窓から入ってきた冷たい風で眼を覚ました。「あ、二学期、今日で終わりだ」終業式のあと屋上に出たナオとミキは、涼子から自分も変な白日夢を見たと聞かされる。それは風使いだけが感じることができるメッセージだった。