作品紹介xxxHOLiC
I.Gのスタッフの尋常ではない仕事へのこだわりに接していると、「クリエイター」などという
横文字はいかにも浅薄で、『職人』とか『工匠』みたいな呼び名がふさわしいように思える。
職人が多くそうであるように、アニメスタッフは「オン」と「オフ」の切り替わりが激しい。
ずごつい低音で作業の内容確認の電話を掛けてきて、答えるとガチャ切り。
機嫌悪いのかと心配しつつ、自宅へお送りするための車を出す…と、先ほどの迫力はどこへやら、
国分寺(I.G)~ダジャレ~シモネタ~シモネタ~自宅というバ会話につきあうハメに…。
例を挙げ出すとキリがないが、彼らのそういう変貌ぶり・ギャップにはいつも驚かされる。
今夜のxxxHOLiC 第13話「ヘンボウ」は、まさしく“変貌するヒト”の物語。
夏休みも終わり、四月一日の学園生活が始まった。美術の授業、ひまわりと一緒の写生の時間。
ふと見かけた絵の上手な女子生徒は、おとなしくて優しい、いい子だという。
しかし、次に四月一日が出会ったとき、彼女の印象は変わっていた。
そしてその背中には、一対の羽根のようなモノが見えて―――。
ヒトには、周囲には見せない表情、表にあらわさない思いがあるもの。
けれど、押し隠したところでそれが消えてしまうわけではない。
誰もが持っている、抑圧された感情や二面性。そういったものがxxxHOLiCの世界観の中で
どう料理されているのかを楽しんでいただきたいお話である。
ところで、前述のような“ヘンボウ”しがちなスタッフをまとめるのが、
我らがボス・川口プロデューサーである。
その仕事は、シリーズ全体のスケジュール管理、主要なスタッフリング、音響さんや
製作委員会といった社外とのやりとりから予算管理まで幅広く、責任重大。そして川口サンの
管理事項にはもうひとつ、「デスクのカロリー管理」という重要項目が含まれている。
xxxHOLiC班の制作デスク・あべサンは、体重100kgを超える巨体の持ち主。
コレステローリーな食生活を改善し基礎代謝を上げるべく、川口サンは今日も鋭い目を光らせる。
先日、原作のCLAMP先生から頂いた陣中見舞いのケーキ(先生、ありがとうございます!)。
スタッフみんなに行き渡るくらいの量があって、なかよくおいしく味わわせて頂いた…が、
プロデューサー指令によりあべサンだけは「お気持ちだけ」…。
さて今夜の第13話で、xxxHOLiCも後半戦がスタート。
川口サンのクレバーな現場プロデュースはますます冴え、あべサンもシリーズ終了までには
激ヤセを果たし、見事なヘンボウを遂げるに違いない………か!?
結果は本制作日誌にて、成功した場合だけお伝えしようと思います。