作品紹介xxxHOLiC

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第22話「ユウワク」に続く、今夜のxxxHOLiCは第23話「センタク」。
前・後編でお送りするこのエピソードは、今回がクライマックス。

そして「xxxHOLiC」TVシリーズとしても、『一応の』完結編となる。

四月一日と偶然出会い、いつしか互いをいたわりあう間柄になった女性、繭子。
偶然———。いや、この世界に偶然はない。
この出会いもまた、“必然”だったに違いない。

子供を失った繭子。両親のいない四月一日。

“寂しさ”を引力にして、ふたりは惹きあう。
けれど四月一日は、逢うたびに、言葉と気持ちを交わすたびに傷ついていく。
間違いなくお互いを思い、慈しんでいるというのに。

寄り添うほどに深々と棘が喰い込んでいく。
ヤマアラシのジレンマというやつだろうか。

この必然の出会いは幸福なものには見えない。
けれどそれは、あくまでまわりから見てのこと。
“誰にとって”“何が”幸せかなんて決め付けることはできない。

シリーズを振り返ってみると、実にさまざまな人々が登場した。
ネガイを持ったヒト。悩みを抱えたヒト。なにかを見失ったヒト。
ヒト、ヒト、ヒト。

思えば、彼らはみんな、いびつな幸せのかたちに傷つけられていたのではないか。
誰かを犠牲にした幸福。自分で生み出しているだけの不幸。
侑子の前に立つことで、それらはあるべき姿へと還る———相応の対価と引き換えに。

そしていま、四月一日は繭子の寂しさを癒すという幸せを選んでいる。
けれど、その幸せは四月一日の身体を酷く痛めつける———永遠には続かない。

まっすぐに進んできていたものが、ある分かれ道に立たされて、どちらかを“選ぶ”。
それは、いままでとは何かが“変わる”ということ。

xxxHOLiCは、四月一日がたくさんの出会いの中で“変わっていく”物語だ。
今夜の物語を通じて、四月一日は何を選び、どう変わるのだろう。
そのゆくえを、見届けてあげてほしいと思う。

最初に『一応の』完結編、と書いたのは、実は今夜が最終回ではないからなのデス。
なんと次週、「外伝」が放映!
まだまだ終らないxxxHOLiCワールド…まずは、今夜もお楽しみに。